雄別炭鉱施設 ~ 堤沢坑口群
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しげ@ぼうけんか
堤沢卸の坑口群までは雄別林道を走行することになるが、
たまに閉まっていたりする林道ゲートがこの日はオープン。
ここのゲートに限らず、様々な理由から林道のゲートは管理者によって開閉されるわけだが、
ゲートを通過するたびに頭をよぎるのは…「帰って来た時にゲートが閉まってたらどうしよう」である。
ちなみに雄別林道は、林野庁の看板によると延長10,262m。
約10kmの林道で道幅は広く、途中路盤沈下によるアップダウンや倒木はあるが、
道路自体は荒れているという程でもなく一般車でも走行は可能、ジムニーなら余裕だ。
実際、前回探索時(2013年頃)は『HONDA フィットHYBRID タイプRS』でも行けているが、、、オススメはしないw

昭和49年竣工の雄別橋。
これを渡るともうすぐ目的地。

雄別林道ゲートから5kmほど走行、約20分で到着。
道沿いに坑口が並んでいる。
手前から、
①堤沢総排気坑口
②堤沢総排気人道坑口
③堤沢総排気風洞坑口
④二卸入気坑口
と、並んでいる。
例によって手元の資料を参考にしているが、詳しいことは知らないw

前回探索時(2013年頃)と全く同じ場所に車を停め、探索開始。
坑口の道路向かいに丁度良いスペースがあり、ここなら林道を走行する車両の邪魔にはならない。
が、この時は誰も走行することはなく、結果的には関係なかった。
①堤沢総排気坑口

坑口の封印がかなり解けつつあり、前面の密閉コンクリが崩れてきている。

カメラを突っ込めるほど開口していたので、内部を撮影。
②堤沢総排気人道坑口

後にしようと思っていたが忘れて帰ってしまったため、このワンショットのみ。
ちなみにこの日、堤沢新斜坑の坑口を探すという目的もあったハズだが、全てを忘れてしまったw
③堤沢総排気風洞坑口

なぜかこの坑口にはいつも倒木が乗っかっている。

坑内の換気用扇風機基礎と風洞坑口。

風洞に空いている穴から覗いてみる。

穴の中には、密閉コンクリを支えている金具のようなものが見えた。

坑口に設置された金網越しに内部を撮影する。
④二卸入気坑口

少し小高い場所にあるせいかなんとなく威圧感、ひときわ大きい気もする。

設置されている金網には隙間があるので覗いてみる。

坑道は僅かに右カーブしており数メートルで封印、閉塞部分が確認出来た。

他に見どころが無いので、入気坑道を上から見ることに。

上から見ると、カーブしているのが良くわかる。※崩落の危険があるので坑道の上には乗らないこと

夕暮れが近づきここで引き上げとしたが、この時点で新斜坑のことはすっかり頭から消えていたようだ。

暗くなる前に無事戻り、林道ゲートが開いていてホッとする。
堤沢新斜坑も見つけるという当初の目的は、この記事を書き始めるまで忘れていたのだった。
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昭和炭鉱 ~ 隧道マーケット完全制覇
しげ@ぼうけんか
今から数年前の昭和炭鉱、2回目の訪問です。
初回の訪問時は雪なんか無かったのに、20日遅れのほぼ同時期には積雪たっぷりでしたw
しかも運悪く吹雪いてますww
今回の目的は、『隧道マーケットの水没エリアを突破』です。
水没エリアの向こうには、外光が入り込む「崩落地点」があるのですが、そこへの上陸を果たしてこその『完全制覇』。
と、仲間の誰かが言いだしたのがキッカケですw

余裕でピースしてますが、大雪のなか膝下までの深雪で体力は限界でしたね(*´∀`*)

というわけで、廃アパート群。

雪が降る中、山奥の炭住アパートを見学します。

いや結構な雪です。さすが沼田町。

雪が多いのであまり奥のほうまでは行きません。

まだ11月なのに相当積もってます。

2年前はここまで崩れてなかったのですが、雪の重みでどんどん崩壊が進んでいるようです。

建物の中に避難。

中に入ってみると、天井が思いっきり歪んでいるのが確認出来ました。
で、今回の目的、隧道マーケットに向かいます。

隧道マーケットの入口に到着。

隧道内に入って撮影すると、ものすごい湿気でレンズを拭いても拭いてもダメでした。
隧道は相当傷みが進んでいるようで、側壁からの土砂流入が前回より激しかったのですが…
ピントが合わないのでイマイチ伝わりませんねw
ここからはスマフォのカメラに切り替えます。
荷物になるし重いし運ぶのに苦労した、AMTの三脚は全く役に立ちませんでした。。。

すごい湿気でもスマートフォンなら撮影出来るようです。
前回探索時と比べて、
・壁面土砂流入増
・床面隆起&クラックを多数確認
・よくわからない小さい虫がやたら多い
・コウモリさんが増えた
という理由から隧道内は危険度も高く居心地も悪い状態。
なのでロクに写真も撮らず、目的の水没地点まで一直線w
ちなみに右側に写り込んだ光は友人のもので、本来真っ暗です。

では早速、特殊な自作ウェダーを装着して水没の向こう側へ。

ウェダーと言っても、ゴミ…ビニール袋(大)の二枚重ねですw

浸水しないことを確認しつつ、恐る恐る歩を進めます。
もしここで浸水したら、帰りの徒歩4km強が地獄と化しますw

この辺りから少しずつ深くなってくるので、今度は上からの浸水に注意します。

もうあと少しで隧道マーケットの終端地点です。

仲間が上陸を果たします。
が、ここの泥がウェダーにしつこく絡みついてくるので、足がなかなか抜けず苦労しましたw

私も上陸を達成。

隧道マーケット、完全制覇ですw

ちなみに、足元はこんな感じw

隧道マーケットの終点は、泥沼地獄でしたねw

これにて隧道マーケットは完全制覇、あとは入口に戻るだけです。
…この先に何かがあるわけでもなく意味なんてありません、ただ『行ってみたかった』だけでしたw

帰りはテキトーに隧道マーケット内の写真を撮りながら、足早に出口へと向かいました。

相変わらずいろいろな物が残っています。

裸電球まで。

腐食しながらも、何とか形を留めています。

川島商店の看板。この辺りから水は無くなります。
この後は相変わらずの雪の中、来た道をひたすら歩き、股関節の激痛に耐えながら歩き、歩き、、、
吹雪・日没・激痛のトリプルパンチでしたが、真っ暗になる直前に帰還出来ました。
これまでいろいろ回って来ましたが、間違いなく『過酷度ランキング』は、1位ですw
『達成感ランキング』も、1位ですがw
ちなみに今回使用したゴミ…、ウェダーはきちんと持って帰りましたwww
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雄別炭鉱 職員クラブ 2021
しげ@ぼうけんか
北海道釧路市阿寒町雄別にある、雄別炭鉱の職員クラブ。
来賓などをもてなすための施設で、別名「雄別御殿」。
閉山後も取り壊されずに「山荘」として利用されたが、すぐに閉鎖となったようだ。

ここ職員クラブを訪れたのは10年ぶりで、もしかしたら倒壊しているかもと思っていたのだが…
気にはなっていたものの、ここ数年で道路が荒れ放題となっていたためなかなか行く気にならなかった。
今年は特に熊の出没が相次ぎ、山を単独でウロウロするのは危険ではあるが、何故か突然行く気にw
10年ぶりの再会で、なんとか無事な姿を確認することが出来、縁もゆかりもあるわけではないが嬉しかった。
撮影1974年~1978年の地理院地図、中央の建物が在りし日の職員クラブだ。
出典:国土地理院ウェブサイト (https://maps.gsi.go.jp/)
雄別地区 山の手町四丁目にあった。

雄別炭砿アーカイブより (発刊 ウルトラウォーク実行委員会)

よりによって真夏の訪問となったため草生え放題、おまけに倒木が道を塞いでいる。
10年前には車が通れるくらいに整備されていたのに、現在は完全放置プレイの模様。
2007年、経済産業省より「我が国の近代化を支えた北海道産炭地域の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定され、遺構の案内看板の設置や遺構周辺・道路の草刈りなどさかんに準備が行われたものの、うまく活用することが出来ず今日に至る。
で、真夏の暑い最中、虫対策で長袖と登山用スパッツを着用、熊対策にベアベル、ポケットには火薬銃を忍ばせて藪に突入。

徒歩3分、山の手というだけあって少し勾配のある荒れ道を倒木を跨ぎつつ登り、あっという間に辿り着いた。
車からは直線で100mほどの距離ではあるが、熊が居たらと思い用心していたものの特に何事もなく到着w

建物左手側は既に崩壊、右手側はなんとか保っている様子。

まずは建物右手側に回り込む。

木についているちょっとした傷が熊の爪痕に見えてヒヤヒヤしながら探索w

おや?

ここにあった木造の小屋というか物置というか、が倒壊してしまったようだ。
( 参考:雄別炭鉱 職員倶楽部 - 3 )

テニスコート側にあるトイレとお風呂の部屋だが、まだすりガラスが割れずに残っていることに驚いた。

トイレの様子。奥に個室がある。以前足元にあったマンガ雑誌(月刊ジャンプ?)が無くなっている。
廃墟でよくある便器破壊魔による破壊行為はなく、小便器も個室の大便器も無事を確認w

さて、浴室。

ここは以前と変わっていない。というか何も無いので変わり様が無い。

よく見ると、トイレの小窓にまだすりガラスが割れずに残っていた。

建物裏側の崩壊具合を確認し、一旦正面玄関へ戻る。

正面玄関。ほぼ完全に崩壊してしまっているため、内部への侵入は不能。今立っている場所だって危ない状態だ。
以前はアーチの壁や電話ボックス・浴室・階段などを見ることが出来たが、今はどこかに行ってしまった。
( 参考:雄別炭鉱 職員倶楽部1F )
( 参考:雄別炭鉱 職員倶楽部階段 )

建物裏側の様子。

もはや崩壊が進んでいるのか変わっていないのかは判別出来ない。

2Fのトイレなのか浴室なのか不明だがタイルが残っているのが見える。

足元は元「雄別御殿」を構成していた木材で溢れ返り、歩くことも困難だ。

2F部分を拡大。かつての雄別御殿は一体どんな洋館だったのだろうかと思いを馳せる。

正面玄関に、倒木が襲いかかっていた。

遠くから、車の走行音が聞こえた。同業者だろうか?そろそろ潮時と判断し、再び藪に突入する。
次はいつになるのか、また気が向いたら行ってみようかな。
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