友知トーチカ 2022 (根室)
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しげ@ぼうけんか
花咲ガニのカントリーサインでお馴染み(?)、本土最東端に位置する『北海道根室市』。

国道44号沿い、浜中町との境にあるカントリーサイン。カニが手を(爪を)伸ばしているのは北方領土でしょうか…
この日、約10年ぶりに、『友知・桂木トーチカ』を訪ねてまいりました。

まずは北海道根室市光洋町に現存する、「友知トーチカ」。
友知のトーチカは、10年経ってもほとんど変わることなく、そこにありました。
ちょっとしたことで簡単に、または理由もなく気まぐれに壊れてしまう人間関係とは違って。。。

友知のトーチカは2基並んで配置されており、背中合わせに東西方向を銃眼が狙っています。
一つは煙突付きで銃眼口は東側を(写真右)、もう一方は煙突無し(取れた?)で銃眼口は西側を(写真左)向いています。
手元の資料によると、トーチカなどの防衛陣地が築かれたのは太平洋戦争末期。
戦況は序盤有利に進んでいましたが、ミッドウェー海戦での敗北以降、連合軍の反撃により徐々に劣勢となっていったため日本軍は連合軍の本土来攻を予想します。
その後アッツ島の戦いに敗れアリューシャン列島を経由して千島列島から北海道に上陸するルートが現実味を帯びてきたため、『網走・根室・釧路・十勝・勇払』にトーチカなどの防御陣地を構築することが決まります。
トーチカなどの防衛陣地は1944(昭和19)年夏~1945(昭和20)年にかけて膨大な費用と労力を使い築城されましたが、結局、北海道に上陸されることはなく、終戦を迎えました。

こちらは煙突が目印の『友知トーチカ1』。

友知トーチカの周辺は、まあまあの湿地帯となっていますので長靴をオススメします。

ここのトーチカは埋まっておらず、むしろ浮いてきているくらいなので高さ充分、楽々と後部連絡口から入ることが出来ます。

入って右へ、そして左。

クランク状に回り込みます。

石のベッドみたいに見えますが、高さ630mmの銃座です。
銃眼のある面にはコンクリートせき止め用と思われる板が遺っています。かなり綺麗な状態に見えます。

銃眼から入る光だけの、真っ暗なトーチカをあとにします。

さて…トーチカの前面に回り込みました。

外部から見た銃眼です。

友知1の背面には、『友知トーチカ2』が見えています。トーチカ間の距離、18.80m。

カラスが監視する中、後部連絡口に近づきます。

トーチカ内部へ。

入って右、そして左へ。

こちらにも同じような銃座があります。

上部に空いた煙突口からの光で浮かび上がる瓦礫や空き缶、卵の殻。

この煙突穴から、カラスがゴミを放り込んだのでしょうか?

友知1には無かった通気口が、友知2には右面に1箇所、左面に2箇所。シューターのようになっています。

前面に回り込むとトーチカ底部の張り出しが見え、地面から浮き上がっているのがわかります。

友知2の銃眼部。

2箇所の通気口も確認出来、友知トーチカを堪能したところで、本日もう一つの目標『桂木トーチカ』に向かいます。
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