友知トーチカ 2022 (根室)

0 Comments
しげ@ぼうけんか

花咲ガニのカントリーサインでお馴染み(?)、本土最東端に位置する『北海道根室市』。

K5_E0011.jpg

国道44号沿い、浜中町との境にあるカントリーサイン。カニが手を(爪を)伸ばしているのは北方領土でしょうか…

この日、約10年ぶりに、『友知・桂木トーチカ』を訪ねてまいりました。




K5_E0120.jpg

まずは北海道根室市光洋町に現存する、「友知トーチカ」。

友知のトーチカは、10年経ってもほとんど変わることなく、そこにありました。

ちょっとしたことで簡単に、または理由もなく気まぐれに壊れてしまう人間関係とは違って。。。




K5_E0016.jpg

友知のトーチカは2基並んで配置されており、背中合わせに東西方向を銃眼が狙っています。

一つは煙突付きで銃眼口は東側を(写真右)、もう一方は煙突無し(取れた?)で銃眼口は西側を(写真左)向いています。

手元の資料によると、トーチカなどの防衛陣地が築かれたのは太平洋戦争末期。

戦況は序盤有利に進んでいましたが、ミッドウェー海戦での敗北以降、連合軍の反撃により徐々に劣勢となっていったため日本軍は連合軍の本土来攻を予想します。

その後アッツ島の戦いに敗れアリューシャン列島を経由して千島列島から北海道に上陸するルートが現実味を帯びてきたため、『網走・根室・釧路・十勝・勇払』にトーチカなどの防御陣地を構築することが決まります。

トーチカなどの防衛陣地は1944(昭和19)年夏~1945(昭和20)年にかけて膨大な費用と労力を使い築城されましたが、結局、北海道に上陸されることはなく、終戦を迎えました。




K5_E0037.jpg

こちらは煙突が目印の『友知トーチカ1』。




K5_E0022.jpg

友知トーチカの周辺は、まあまあの湿地帯となっていますので長靴をオススメします。




K5_E0042.jpg

ここのトーチカは埋まっておらず、むしろ浮いてきているくらいなので高さ充分、楽々と後部連絡口から入ることが出来ます。




K5_E0048.jpg

入って右へ、そして左。




K5_E0052.jpg

クランク状に回り込みます。




K5_E0053.jpg

石のベッドみたいに見えますが、高さ630mmの銃座です。

銃眼のある面にはコンクリートせき止め用と思われる板が遺っています。かなり綺麗な状態に見えます。




K5_E0054.jpg

銃眼から入る光だけの、真っ暗なトーチカをあとにします。




K5_E0108.jpg

さて…トーチカの前面に回り込みました。




K5_E0111.jpg

外部から見た銃眼です。




K5_E0115.jpg

友知1の背面には、『友知トーチカ2』が見えています。トーチカ間の距離、18.80m。




K5_E0061.jpg

カラスが監視する中、後部連絡口に近づきます。




K5_E0087.jpg

トーチカ内部へ。




K5_E0091.jpg

入って右、そして左へ。




K5_E0092.jpg

こちらにも同じような銃座があります。




K5_E0093.jpg

上部に空いた煙突口からの光で浮かび上がる瓦礫や空き缶、卵の殻。




K5_E0099.jpg

この煙突穴から、カラスがゴミを放り込んだのでしょうか?




K5_E0096.jpg

友知1には無かった通気口が、友知2には右面に1箇所、左面に2箇所。シューターのようになっています。




K5_E0077.jpg

前面に回り込むとトーチカ底部の張り出しが見え、地面から浮き上がっているのがわかります。




K5_E0083.jpg

友知2の銃眼部。




K5_E0084.jpg

2箇所の通気口も確認出来、友知トーチカを堪能したところで、本日もう一つの目標『桂木トーチカ』に向かいます。


関連記事
スポンサーサイト




しげ@ぼうけんか
Posted byしげ@ぼうけんか

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply